子供たちが運動遊びお絵かきなど、事前に立てた計画をもとに同じ活動に取り組む一斉保育。協調性や忍耐力を育てる一方で、自主性や発想力を伸ばしにくい傾向にあります。
メリットやデメリットを把握した上で柔軟な対応が必要になる一斉保育の中で保育士が注意しなければいけない点はどういったものなのでしょうか。
一生保育を行う上で保育者が押さえるべきポイント
保育計画を立てる
その性質から「設定保育」や「計画保育」と呼ばれることもある一斉保育。
事前の計画が重要となる保育方法であることは明確です。
計画を立てる場合、勤務する保育園で使用されているフォーマットに沿って指導目標や活動内容を考え記入していきます。
こうした保育計画を立てる際に保育者が作成するのは月案・週案・日案などの保育指導案です。
事前に計画を立てることで保育目的に沿った保育活動が実施できるのです。しかし、あくまでも一斉保育を滞りなく実施するための保育指導案になるためそれを踏まえて作成するようにしましょう。
柔軟な対応を行う
一斉保育はゴールはみんな一緒です。
とは言え、子ども一人ひとりの個人差に配慮し、出来る限り柔軟な対応を行うことが必要になります。
指導計画に基づいた遊びの課題などを子供たちに押し付けてしまうのはよくありません。
子どもたちの健やかな成長をサポートすることが幼児教育の目的であるため、保育士が定めた遊びの課題などを無理に実行させることは、子どもたち一人ひとりの個性を伸ばすのではなく成長に逆効果となってしまう可能性があります。
小さなお子さんにも運動遊びが苦手な子や、製作が苦手な子など、さまざまな個性があります。
苦手とすることは一緒にフォローしてあげたり内容を変えてあげたりするなど、子どもたち一人ひとりの様子をよく観察し、臨機応変に柔軟なサポートができる力が必要になります。
いかがでしょうか。
一斉保育を行っている保育施設を見学する場合、子どもたち一人ひとりに合わせた柔軟な保育を行いつつ、計画的に行っているかどうかをチェックしてみてください。
一斉保育といっても、さまざまな活動を行いつつ、最終的な目標達成のために活動していくため、その環境設定や保育士の声掛けなどは細かい配慮がされています。
さまざまな経験が平等に与えられ、友達と協力して活動したときの達成感や喜びが得られる点は自由保育とは違った一斉保育の大きな特徴になります。
お子さんにどのような体験をさせたいかを踏まえてチェックしてみましょう。