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「男の子のスカートって変だよね」子どもに言われたらどうする?

「ママ、男の人がスカートを履いてはいけないよね」。
先日、4歳の娘の言葉に驚かされた保護者の実話です。
幼い子どもに芽生えたジェンダーバイアスに、大人はどのように対応すべきなのでしょうか。
ジェンダー問題に詳しい保育士の天野諭さんにお話を伺いました。
(※2025年12月1日 朝日新聞の記事を参考に要約しています。)

ジェンダーバイアスへの対応方法・・・対話を通じて「違い」を尊重する

ジェンダーバイアスを子どもに植え付けないよう気をつけてきたつもりでしたが、「女の子はピンク、男の子は青」といった発言は、その子にとっては悪意のない素直な感想だと思います。
大人はそれを「偏見」として捉えがちですが、それが必ずしも悪いことではないと思います。
「男らしさ」や「女らしさ」の強制によって苦しむ人がいることは事実ですが、幼い子どもの言葉にすぐに「それは偏見だ」と反応するのは少し違うと思っています。
大人たちはどこまでジェンダーについて考え、どこまで話を深めてから子どもに伝えているのでしょうか。
例えば、ジェンダーに関する絵本では、LGBTQ+の存在や多様な家族の形を伝えていますが、大人はその絵本を使って「正しさ」を子どもに押し付けがちです。
私はそこに「大人ってズルいな」と感じます。
古い規範に向き合う責任があるのは大人であり、ジェンダーについて話し合うのも大人の役割です。
しかし、その過程を省略して、単に「正しさ」だけを子どもに渡すのは避けるべきです。
大人が決めた「正解」を押しつけることは、子どもが感じたり考えたりする違いを受け入れない態度につながります。
子どもの「変だ」という感覚に「それは間違っている」と言うだけでは意味がありません。
その子がそう思った時点で、重要なのはその発言を否定せず、対話のきっかけにすることです。
「あなたはそう考えるんだね」とまず話を聞き、「なぜそう思ったの?」「スカートは女の子のものと決まっているのかな?」と共に考えていくプロセスが大切です。
その結果、もし「男がスカートを履くのは変だ」と感じる結論に至った場合、最終的に大事なのは「意見や自己表現が自分と違うからといって、他人を傷つけて良いわけではない」という理解です。
人権に基づき、何が許され、何が許されないのかを子どもに納得できる方法でしっかりと伝えることが大切だと思います。

多様性を尊重する社会を目指して

最終的には「違いを認め合う」というところにたどり着くべきだと思います。
もう少し言うと、「みんな違っても、それが特別なことではない」という認識を持つことが大切ではないかと感じます。
ジェンダーにおける「正しさ」を追い求めるあまり、「男らしさ」や「女らしさ」を否定し、排除しようとする傾向があります。
例えば、「女の子はピンク」を押し付けないように、ベージュやグレーを選ぶことも一つの方法です。
でも、ピンクが好きな女の子が悪いわけではありませんし、青が好きな男の子が悪いわけでもありません。
ピンクが好きな男の子がいても、それは全然問題ではないのです。
私が出会った保護者の中には、「うちの息子、ピンクばかり着るんです!」と嬉しそうに話す方がいました。
子どもの「好き」を一緒に楽しむその姿がとても印象的でした。
こうして「らしさ」を自由に表現し、「女らしい」「男らしい」の二つの枠にとどまらず、さまざまなグラデーションを作り出すことが重要です。
人と違うことが当たり前の環境を作ることができれば、誰がどんな格好をしていても、気にする必要はなくなるでしょう。
明確な正解はありませんが、「みんな違っていても、それがどうでもいい」という、力を抜いたドライな世界を目指す方が私は良いと思っています。

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