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数値化できない大事な力「非認知能力」とは?

子どもの成長を考えるとき、学力や運動能力など、数字や成績で評価できる力はわかりやすく注目されがちです。しかし、近年注目されているのが「非認知能力」と呼ばれる力。
非認知能力とは、数値化しにくいけれど、人生や社会で生きるうえで非常に重要な力のことを指します。
非認知能力とは何か、そして家庭や保育の場でどのように育めるかをご紹介します。
非認知能力とは?
非認知能力とは、学力やテストの点数など「認知能力」に対して、感情や態度、行動などに関わる力のことをいいます。具体的には以下のような力があります。
これらの力は目に見えず、テストの点数やランキングには表れませんが、子どもが将来社会で活躍したり、幸せに生きるうえで欠かせない要素です。
自己肯定感
「自分にはできる」という気持ち。挑戦や失敗を前向きに受け止める力につながります。
やり抜く力(粘り強さ)
難しいことにもあきらめず取り組む力。長期的な目標達成や学習習慣の形成に影響します。
社会性・協調性
他者と協力したり、思いやりを持って行動したりする力。友だち関係や集団生活で必要な力です。
感情のコントロール
怒りや不安、悲しみなどの感情を適切に理解し、行動にうまく反映させる力。
非認知能力が育つ環境とは
非認知能力は、日々の生活や経験の中で育まれます。家庭や保育園での関わり方が重要です。
挑戦する機会を与える
難しいパズルや工作、料理など「ちょっと頑張ればできる」経験を積むことで、やり抜く力や自信が育ちます。
失敗を肯定的に捉える
失敗したときに叱るのではなく、「どうして失敗したのか」「次はどうすればよいか」を一緒に考えることで、自己肯定感と問題解決力が養われます。
感情表現を受け止める
怒りや悲しみの気持ちを「そう感じるんだね」と受け止め、言葉で表現できるように導くことで、感情のコントロールが身につきます。
協力や役割分担を体験させる
家族や友だちと一緒に遊ぶ、共同作業をすることで、社会性や協調性を学べます。
非認知能力を伸ばす日常の工夫
非認知能力は、日常の中で少しの工夫をするだけでも育てられます。
小さな成功体験を積む
「できた!」という経験を増やすと、自信ややり抜く力が育ちます。
子どもと一緒に考える習慣
問題が起きたときに「どうする?」と一緒に考えることで、思考力と自己肯定感を育てます。
感情に名前をつける
「悲しい」「悔しい」「楽しい」など、感情を言葉で表現する練習を日常に取り入れると、感情の理解とコントロールがしやすくなります。
協力してできる遊びを増やす
チームで遊ぶゲームや工作、料理などで協調性や役割意識を育てることができます。
