育脳お役立ち情報
IQより大切かも!心の知能指数「EQ」
「賢い子に育ってほしい」と願うのは、どのママ・パパも同じですが、近年注目されているのは“IQ(知能指数)”よりも“EQ(心の知能指数)”という考え方です。
実はこのEQ、子どもがこれからの社会を生き抜くうえでとても大切な力。今回は、そのEQとは何か、どうすれば育めるのかをご紹介します。
EQってなに?
EQとは「Emotional Intelligence Quotient(感情知能指数)」の略で、自分や他人の感情を理解し、上手にコントロールする力のこと。
たとえば以下のような力は、すべてEQの一部です。
・自分の気持ちに気づく
・感情に振り回されずに落ち着く
・相手の気持ちを想像して行動できる
EQが高い子はどんなふうに育つ?
EQが高い子どもは、人との関わりのなかでさまざまな力を発揮します。EQは「生きる力」と直結していて、社会に出てからの人間関係やストレス対処力にも大きく影響するといわれています。
・お友だちと上手に遊べる
・ケンカしても自分から「ごめんね」と言える
・悔しいことがあっても、気持ちを切り替えられる
・相手の気持ちを思いやることができる
EQはどうやって育てるの?
EQは、生まれつきのものだけでなく、家庭の中での関わり方で育てていくことができます。
気持ちに名前をつけてあげる
「悲しかったね」「うれしかったね」と、子どもの気持ちを言葉で代弁してあげると、自分の感情に気づく力が育ちます。
感情を否定しない
「泣かないの!」「怒っちゃダメ!」ではなく、「泣きたいくらい悲しかったんだね」と受け止めてあげましょう。感情にOKを出すことで、心は安定します。
親が感情を上手に表現する
ママやパパが自分の気持ちを言葉で伝える姿を見て、子どもは「こうやって気持ちを表せばいいんだ」と自然と学んでいきます。
EQを育てる具体的な声かけ・関わり方
EQは、特別な教材やトレーニングがなくても、毎日の何気ないやりとりの中で育むことができます。日常よく直面する場面を例に、EQを伸ばすためのヒントをご紹介します。
イヤイヤ期のかんしゃく
子ども:「やだー!それ着たくない!」
つい「もう、わがまま言わないの!」と言いたくなりますが、まずは共感のひと言を。
→「そうか、それは着たくなかったんだね。こっちの服はどう?」
子どもは「わかってもらえた」という安心感を持つことで、気持ちを切り替えやすくなります。
兄弟げんか
兄:「〇〇ちゃんが僕のおもちゃとった!」
妹:「先に使ってたもん!」
お互いに自分が正しいと主張しがちですが、まずは感情の整理を手伝いましょう。
→「兄くんは、取られて嫌だったんだね。妹ちゃんは、使いたかったんだね。」
両方の気持ちを認めてから、「じゃあ、どうすればいいかな?」と解決の方向に導いてあげることで、思いやりや交渉力が育ちます。
お友だちとトラブルがあったとき
子ども:「〇〇くんが遊んでくれなかったの…」
悲しい気持ちをそのまま受け止めてあげましょう。
→「遊べなくてさみしかったんだね。どうしてそうなったのか、今度聞いてみようか。」
一緒に振り返りながら感情に名前をつけ、どうすればよかったかを考える時間が、EQを伸ばす学びのチャンスになります。