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文科省「架け橋期の教育の充実」を公表
文部科学省が、「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」を公表しました。
5歳児から小学1年生を「架け橋期」と定義し、教育の充実と一生つづく学びや生活基盤の構築に向けた提言をまとめています。
幼児教育から小学校にあがる2年間の重要性を子どもに関わる全ての関係者に幅広く訴えることを目的としています。
架け橋期と特別委員会
「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」における「架け橋期」とは5歳児から小学1年生までの2年間です。
文部科学省が中央教育審議会初等中等教育分科会の下に「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」を設置し、取りまとめをおこないました。
子どもたち1人1人に学びや生活の基盤を保障するための体制整備などを中心に、「架け橋期」の幼児期の教育の質の向上と小学校教育にむけての円滑な接続についての専門的な調査や審議が行われるためです。
子どもに関わる全ての関係者への訴え
審議のまとめとして公表された「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」。
生涯にわたる学びや生活基盤の構築となる「架け橋期」の教育の重要性を、保育施設や小学校の教諭、保育士など先生をはじめ、家庭や地域など、子どもに関わる全ての関係者へ広く訴えることを目的としています。
具体的な方策
「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」の具体的な方策として、以下の3つの他に「特別な配慮を必要とする子供や家庭への支援」「すべての子供に格差なく学びや生活の基盤を育むための支援」「教育の質を保障するために必要な調査研究等」の3つの方策が公表されています。
架け橋期の教育の充実
保育施設と小学校が積極的に協働して教育の充実を図り、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」などを手掛かりにした「架け橋期」のカリキュラム作成や、共に振り返るPDCAサイクルの確立など、教育活動の実施を推進することが挙げられています。
「主体的・対話的で深い学び」など、脂質・能力を育む小学校教育を見通した幼児教育が行われていくでしょう。
幼児教育の特性に関する社会や小学校等との認識の共有
ICTシステムを活用した教育の実践、こどもの学びを「見える化」し、良かった点のデータ収集や発信をしながら、保護者や地域住民の理解を促進することが提案されています。
幼児期における遊びを通した学びの教育的意義や効果の共通認識を図る内容も発信されるでしょう。
教育の質を保障するために必要な体制等
地方自治体における幼児教育施設、小学校など「架け橋期」に関わる幼保の担当部局の一元化、幼児教育センターの設置や活用、幼児教育アドバイザーの配置などが推進されます。
「架け橋期」に関わるコーディネーター、幼児教育アドバイザー、教職者の育成、研修の充実、幼児期の教育の質保障のために必要な人材確保、定着に向けた保育士や幼稚園教諭などの処遇改善などの実施も挙げられました。
今回公表されたとりまとめが実現されれば、「架け橋期」と言われる年齢だけでなく、その前後の年齢の子どもたちにも教育や生活基盤の質の向上が期待されるでしょう。